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2004.10.29

■12少●やっぱり出た! 台湾の「男子十二楽坊」■

ASIEN第221号

12少 両岸三地のみならず、日本でも去年から今年にかけて人気が続いている「女子十二楽坊」。その成功を背景に、版権をめぐる確執から二番煎じの「東方女子楽坊」が登場したり、「女子十二楽坊」のプロデューサーが知的財産侵害の疑いで提訴されたり、モーニング娘。ばりに「女子十二楽坊」の妹分ユニット「小十二楽坊」構想が発表されたり……と、なにかと話題の絶えない彼女たちの周辺です。

 これだけヒットすれば、次に出てくるのはきっと「男子十二楽坊」だな、と誰もが思いつくところ。実際そういった企画もたびたびメディアをにぎわせ、今年六月には北京でも“China Music Orchestra”(略称CMO)なる、日本人にとってはツッコミどころ満載の男性三人組の民族楽器演奏トリオがデビューしたばかりです。

 そこへ持ってきて先日、今度は台湾で結成されたユニット「12少」が日本へ進出とメディアで報じられました。この「12少」、2004年台湾観光年のキックオフイベントとして今年一月に日本でも演奏を行ったらしいのですが、その際は「男子十二國楽團」という名前だったようです。でまあ、その際に日本の制作会社の目に止まり、これまで準備を重ねてきたという次第。今後日本でアルバムを発売する計画もあるようです。

 ユニット名は「12少」ですが、実際には平均年齢二十四歳の十名しかいません。なぜ「12少」という名前にしたのかといえば、単に「縁起のよい数字だから」とのこと。いやいや、こちらもツッコミどころに事欠きませんね(笑)。ただメンバーはいずれも伝統的な民族楽器のほかにキーボードやドラムやギターなどなどにも長けているとのこと。「女子十二楽坊」のデビューからすでにかなりの時間がたち、さらに「ツヨシ十二楽坊」などこの方面のパロディもすでに出尽くした感のある日本で、どこまでファンを獲得するでしょうか。お手並み拝見といきましょう。(銭衝)

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■孫燕姿●発売前からミリオンセラー? 待望のニューアルバム■

ASIEN第220号

孫燕姿『Stefanie』 前作『The Moment』から一年あまり、孫燕姿(ステファニー・スン)のニューアルバム、その名もズバリ『Stefanie』が間もなく発売になります。前作アルバムの後しばらく休業するということでしたが、このインターバルならファンもそれほどしびれを切らすことはない……かな?

 現在“預購”盤が発売になっているこのアルバム、先週の段階(十月十五日)ですでに予約が二十万枚を突破しているという破竹の勢い。しかもこれは台湾だけの数字で、大陸での予約はすでにミリオンセラーを達成したと伝えられているから驚きです。正式なリリースは十月二十九日。今後どこまで予約数が伸びるかにも注目が集まります。

 全部で十二曲が収められる予定のこのアルバム、現在発売されている“預購”盤では、そのうちの五曲について「さわり」の部分がそれぞれ一分間ほど収められています。『我的愛』はピアノとストリングスのクラシカルな伴奏ながら、非常にゴージャスな曲想。孫燕姿の魅力的な美声が存分に楽しめます。『奔』はアップテンポのちょっとこれまでとは違ったイメージの曲。新境地といってもいいかも知れません。『慢慢來』も変わった曲想の、どこかエキゾチックな香りのする曲。どれも聴きごたえがありますが、いかんせん一分間程度では少々欲求不満。まあ仕方ありませんね。あと半月、発売を楽しみに待つことにしましょう。

 今回のアルバムでは、フランスでMVの撮影が行われました。パリのほか、第二次世界大戦末期に連合軍が上陸したノルマンディー地方の海岸まで足を伸ばしたそうです。また最近ベストセラー小説の『ダ・ヴィンチ・コード』を読み終えたばかりという孫燕姿、ルーブル美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチの作品を観たい! とスタッフに希望を出したとか。MVの仕上がりも非常に楽しみです。(銭衝)

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2004.10.11

■2046●バラエティに富んだ選曲のサウンドトラック■

ASIEN第218号

 もう何年も前から話題だけが先行し、一向にクランクアップ・ロードショーされる気配のなかった王家衛(ウォン・カーウァイ)監督の映画『2046』。今年のカンヌ映画祭でようやく日の目を見たこの作品が両岸三地でも上映され始めました。日本でも十月下旬(10/23の予定)から公開になります。

 梁朝偉(トニー・レオン)・章子怡(チャン・ツーイー/それにしても日本で普及しちゃってる「ツィイー」って呼称、どうにかならんもんですかね)・鞏俐(コン・リー)・王菲(フェイ・ウォン)・木村拓哉・劉嘉玲(カリーナ・ラウ)・張震(チャン・チェン)・張曼玉(マギー・チョン)・董潔(ドン・ジエ)……というスターの競演。《重慶森林(邦題:恋する惑星)》と《花樣年華》を足して二乗したようなこの作品は、広東語・北京語・日本語が縦横に飛び交い、近未来SFふうでもあり1960年代の香港をモチーフにしたレトロふうでもあり、人物もあれこれオーバーラップした重層的な作り。隅々にまで王家衛監督の美意識がいかんなく発揮されています。

 映画の公開に合わせてサントラも発売されました。どこか往年のイタリア映画を想わせるような重厚なメインテーマをはじめ、『欲望の翼』でも使われたキューバ音楽の『シボネー』、ディーン・マーチンの『スウェイ』、ベッリーニのオペラ『ノルマ』、ナット・キング・コールの『ザ・クリスマス・ソング』などなど、ラテンからジャズ、クラシックに到るまでこちらも縦横無尽な選曲ぶり。なかなか聴きごたえのあるサントラになっています。曲の簡単な説明と、映画のどのシーンで使われたかが解説されたリーフレットがついています(中文)。

 所属事務所側の意向なのでしょう、オフィシャルサイトでさえ写真が一切掲載されていない木村拓哉。ところがこのサントラにはいくつかのカットが挿入されています。また四種類あるカバーのうち、ひとつは木村拓哉とフェイの抱擁シーン。異なるカバーが四種類となると、熱烈なファンは全バージョンそろえたい! と思ってしまうでしょうが、開封してみると実はCDジャケットの上にぺらっと一枚載っている写真だけが違う……という仕掛けなのでご注意を(笑)。(銭衝)

映画のオフィシャルサイトはこちら(日本語)……http://www.2046.jp/

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■張學友●謎めいたパッケージの保存版アルバム■

ASIEN第217号

 張學友(ジャッキー・チョン)の新作アルバム《Black & White》を手にしてまず目を引くのがそのカバーデザイン。タイトルそのままに黒い箱と白い箱がCDショップの棚に並んでいます。表面にはかすかにエンボス加工された文字が見て取れるものの、ビニールパッケージに貼られた“張學友”の文字がなければ、ほとんど何が何だかわかりません。そんな「ミニマル」なデザインでも、売り上げは上々のよう。さすがの貫禄を感じさせます。

 今回のアルバムで発表された新曲は『黒白畫映』や『我不明白』など五つ。ほかにも『她來聽我的演唱會』『一千個傷心的理由』『咖啡』『情書』など、これまでのヒット曲とあわせ、二枚のCD(それぞれBlackとWhiteというタイトルがつけられています)に合計二十六曲が収められました。ジャッキーの二十年近くにわたる歌手生活を振り返る豪華版です。

 また何よりうれしいのが『心如刀割』『吻別』などのMVを収めた DVDがついていること。VCDではなくDVDというのがファンにはうれしい限り。黒い箱と白い箱では中身の差は?……これは黒い箱に小さなポスターが入っているというだけの違いのようです。(銭衝)

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■胡彦斌●一人気を吐く大陸発の天才アーティスト■

ASIEN第217号

 若干十九歳ながらすでに二枚のアルバムを発表し、そのたぐいまれなる才能から“小天王”の異名をとるシンガー・ソングライター、胡彦斌(アンソン・フー)。前作《升級版4147》から約一年、サードアルバムの《 MUSIC混合体》が発売になりました。ほとんどの曲で作詞・作曲・編曲を手がける「アーティストぶり」は変わりませんが、前作と比べてよりパワフルなロックテイストの曲が目立ちます。

 先日閉幕したサッカーアジアカップ。日本チームへのブーイング問題などで後味の悪い印象を残してしまったのは残念でしたが、同大会の AFCオリジナルテーマ曲を担当したのが胡彦斌でした。このテーマ曲『宣言』も今回のアルバムに収められています。この他にも今は亡き張雨生(チャン・ユーション)の曲で、最近清涼飲料のCMとしても採用された『我的未来不是夢』や、作詞界の大御所・姚謙(ヤオ・チェン)による『乾脆點』『情不自禁』、さらにはテレビドラマ『荊柯傳奇』の主題歌『紅顔』など話題曲も盛りだくさん。

 この人の歌声はあまりにこなれているというか、「十九歳らしくない」(笑)というか、とにかく才能がどんどんほとばしってくるような勢いを感じさせます。個人的には前作アルバムに収められていた『你記得嗎』のような、爽やかな楽曲が彼らしいとは思いますが、何と言ってもまだ二十歳前。スタイルを固めてしまうのはもう少し先でもかまわないでしょう。港台発のポップシンガーが両岸三地を席巻している昨今、大陸発の胡彦斌にはますますがんばってもらいたいと思います。(銭衝)

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■梁靜茹●スタッフも豪華、充実のニューアルバム■

ASIEN第216号

 “治癒系情歌天后(癒し系ラブソングの女王)”の名を不動のものにした前作アルバムから約十ヶ月。梁靜茹(フィッシュ・リョン)のニューアルバム『燕尾蝶・下定愛的決心』が先々週から登場、早くも好調な売り上げを見せています。今回のアルバムのテーマは蝶。燕尾蝶というアゲハチョウの一種をモチーフに、蛹から脱皮するような新しい試みに挑戦しています。

 前回のアルバムでは五月天(メイデイ)から提供された『聴不到』や、日本のザ・ブームの『島唄』をカバーした『不想睡』など話題曲が多く、またこの間に黄品冠(ビクター・ホァン)とデュエットした『明明很愛你』がヒットするなど、今乗りに乗っている梁靜茹。今回も五月天の阿信(アシン)や陶喆(デビッド・タオ)、それに阿牛(アニゥ)こと陳慶祥(チェン・チンシァン)らが曲を提供し、充実した一枚になりました。ホントはこのほかに王力宏(ワン・リーホン)にも曲を依頼していたのですが、多忙のために今回は見送られたのだとか。あんまり欲張ると、まわりのやっかみを買いますよ(笑)。

 アルバム一曲目の『寧夏』はどこか童謡のような雰囲気の漂う、まさにほのぼのとした「癒し系」の曲。アレンジに五月天が全面参加しています。アルバムタイトルにもなっている阿信の『燕尾蝶』や陶喆の担当した『我都知道』がほんの少しロックテイストを加味しているほかは、どれも梁靜茹の透明感ある歌声が冴える落ち着いた曲が多いアルバムになりました。民謡の『茉莉花』をアレンジした一曲や、チェロに有名な范宗沛(ファン・ゾンペイ)を起用した、これも阿信の作詞作曲になる『純真』も見逃せません。いやもうこのアルバム、スタッフが贅沢すぎ。

 前回のアルバムではテレビドラマなどで人気のある陳宇凡(デビッド・チェン)と共演した『Fly Away』など、MVにも凝ったドラマ仕立ての力作が多く見られました。今回のアルバムもほどなく MVを収めたDVDが発売されるはず。こちらも非常に楽しみです。(銭衝)

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