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2005.03.10

■阿桑●清冽な雰囲気をたたえたセカンドアルバム■

ASIEN第238号

寂寞在唱歌 阿桑(アサン)のセカンドアルバム《寂寞在唱歌》を聴きました。冬から春にかけて朝晩はまだまだ冷え込むことも多いこの時期にぴったりの、清冽な雰囲気をたたえた一枚になっています。台湾の各種メディアでは、声の質も表現力も前回より格段にアップしたと評されている今回のアルバム。確かにこの人のかすかにハスキーさを感じる歌声は、ついついじっくり聴き入ってしまう魅力を持っています。

 今回のアルバムで特徴的なのは、シンプルかつ静謐な雰囲気で全体がまとめられていること。収められた十の楽曲はどれもピアノや弦楽器など最小限の伴奏がついているだけで、およそデコラティブなアレンジとは無縁です。アルバムジャケットからして、“預購盤(先行予約時に頒布されるデモ版CD)”かと見まごう薄い紙製の簡便なスタイル。歌詞集も黒とえんじ色のダブルトーンによる上品で繊細な作りで、「純粋に歌で勝負」という阿桑のスタンスがそこここに感じられます。

 メインナンバーの《寂寞在唱歌》はMichael Cretu(この人、プロデュース・ユニット「エニグマ」の仕掛け人ですね)が一九七九年に発表した“Moonlight Flower”のカバー。これだけ実力のある歌手なんですから、何もメインにカバー曲を持ってこなくてもと個人的には思ってしまいますが。もうひとつ、中島みゆきばり(?)に泣き声まじりで歌う《瘋了》は、Pet Shop Boysの“Mad World”のカバーです。この他にも先週ご紹介した蔡健雅(ターニャ・チュア)作曲の《保管》や、方文山(ヴィンセント・ファン)作詞による《一直很安靜》など、聴きどころがいっぱい。

 このアルバムの太っ腹なところは、さらにボーナスVCDとして《瘋了》《寂寞在唱歌》《被動》《保管》のカラオケ用MVがついていること。特に《瘋了》は、昨年公開されたオリヴィエ・アサヤス監督の映画《錯的多美麗(Clean)》の中文版主題歌になっていて、張曼玉(マギー・チャン)が主演した同作品の画面が楽しめます(台湾発売盤のみだそうなので、ご注意)。蛇足ですが、オリヴィエ・アサヤスって確か張曼玉の元ダンナさんでしたよね。(銭衝)

 オフィシャルサイトはこちら……http://www.him.com.tw/ASun/

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